ロート製薬(グループ)では、2050年までに温室効果ガス排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現に向けて、気候変動対応を最重要課題と捉え、温室効果ガス(GHG)を削減することが、社会全体の課題となることを理解し、オフィス・工場等における省エネ、移動・輸送等の際の環境負荷の低減についてさまざまな取り組みを行ってまいりました。CO2排出量については目標値を見直し、2030年までにScope1・2を2013年度比で46%削減する目標を掲げて活動しています。2023年度には、2013年度比で19.6%の削減を達成しました。引き続き、事業活動における温室効果ガスの排出を削減し、地球温暖化の緩和に積極的に取り組んでいきます。
目標の設定
- Scope1・2の合計CO2排出量を2030年度に2013年度比で46%削減
 
- 中間目標として、2025年度に2013年度比で30%削減
 
 
Scope1・2 削減に向けて
2030年までにScope1・2のCO2排出量を2013年度比で46%削減する目標を掲げて活動を推進しています。
 
削減に向けた取り組み
- CO2フリー電力の購入
水力、風力、太陽光等のCO2を発生しない再生可能エネルギーで発電された電気を購入し、買電電力消費によるCO2排出を2030年度までに27.6%削減 
- 上野工場の新工場棟への太陽光発電設備の設置及び地中熱ヒートポンプを導入
稼働状況に合わせ、2023~2024年度に太陽光発電設備の設置及び地中熱ヒートポンプを導入し、発電及び買電電力消費によるCO2排出量を既存と合わせ毎年1~2%削減 
- 保全・運用改善、排熱利用、エネルギー転換
エネルギー消費を2030年度まで年間1%以上削減 
 
Scope3 削減に向けて
ロート製薬では、2021年度よりScope3の算出を開始し、サプライチェーン全体でのCO2排出量の把握を行っています。全体のCO2排出のうち、Scope3が約93.7%を占めていることから、排出量削減の重要性を重く受け止め、サプライヤーとともに全社での取り組みをいっそう強化し、推進していきます。
2023年度CO2排出量のScope別内訳
スコープ3のCO2排出量
 
※表の右端が切れて表示される場合は横スクロールしてご確認ください。
| カテゴリー | 
CO2排出量 (千t) | 
比率 (%) | 
備考 | 
| カテゴリ1 購入した製品・サービス | 
195.9 | 
86.1% | 
 | 
| カテゴリ2 資本財 | 
13.2 | 
5.8% | 
 | 
| カテゴリ3 スコープ1・2以外のエネルギー | 
3.4 | 
1.5% | 
 | 
| カテゴリ4 輸送・配送(上流) | 
4.7 | 
2.1% | 
 | 
| カテゴリ5 事業から出る廃棄物 | 
0.1 | 
0.1% | 
 | 
| カテゴリ6 出張 | 
2.1 | 
0.9% | 
 | 
| カテゴリ7 雇用者の通勤 | 
1.3 | 
0.6% | 
 | 
| カテゴリ8 リース資産(上流) | 
1.1 | 
0.5% | 
 | 
| カテゴリ9 輸送・配送(下流) | 
1.3 | 
0.6% | 
 | 
| カテゴリ10 販売した製品の加工 | 
- | 
- | 
該当なし | 
| カテゴリ11 製品の使用 | 
- | 
- | 
算定対象外 | 
| カテゴリ12 販売した製品の廃棄 | 
4.4 | 
1.9% | 
 | 
| カテゴリ13 リース資産(下流) | 
0.0 | 
0.0% | 
 | 
| カテゴリ14 フランチャイズ | 
- | 
- | 
該当なし | 
| カテゴリ15 投資 | 
- | 
- | 
該当なし | 
| 合計 | 
227.5 | 
100.0% | 
 | 
 
取り組み
工場での取り組み
コジェネレーションシステムを導入し、最大需要時における買電電力量削減や排熱を冷暖房等に有効利用しています。また、新工場棟では、太陽光発電に加え、日照時間や天候に左右されない地中熱ヒートポンプシステムを導入し、空調負荷低減に利用しています。CO2フリー電力への切り替えも進んだことから、全エネルギー消費量の29%が再生可能・非化石エネルギーとなり、化石エネルギーの削減につながりました。
なお、最大需要時における買電電力量削減は、40%削減することを目標に活動しています。
大阪工場での取り組み
本社屋上に太陽光パネルを設置し、年間80,000Kwhの電力を自社で賄っています。
物流での取り組み
当社の製品は医薬品・化粧品が主流となるため比較的サイズが小さく、1回あたりの配送も多品種少量になりがちですが、 まとめ配送やパレットの段単位での発注とするなど、配送の効率化を進めています。また、お取引先と協力してモーダルシフトを実現し、CO2排出量の削減につながっています。今後もお取引先と協力しながらともに効率化を進め、環境配慮に努めていきます。
オフィスでの取り組み
毎週金曜日はカジュアルフライデー、夏期はクールビズを導入し、オフィスの省エネ化、CO2排出の削減に努めています。
営業活動における取り組み
当社では、営業担当者がお取引先を訪問するなどの目的で、営業車を使用しています。営業車のCO2排出量削減のため、車両数自体の削減、ハイブリッド車などより環境負荷の低い車種への切り替えを行っています。2003年よりハイブリッド車の導入をスタートし、現在はすべての営業車がハイブリッド車に切り替わり、CO2排出量の低減に寄与しています。